【ドラマ】ちはやふる第1話ネタバレ感想|主人公・當真あみの魅力!

「部活なんて、タイパ悪すぎ。」
効率重視の令和高校生・藍沢 めぐるが、競技かるたと出会った瞬間、止まっていた青春が動き出す。
2025年版『ちはやふる』第1話は部活嫌いの女子高生と、かるたを愛しすぎる非常勤講師・大江奏の衝突から始まります。
涙の引退試合、価値観のぶつかり合い。そして広瀬すずさん演じる千早の名も登場。
青春なんて無駄だと思っていた主人公が少しずつ心を揺さぶられていく過程に、旧シリーズファンも新規視聴者も引き込まれるはずです。
目次
ちはやふる第1話のあらすじ
高校2年生の市原めぐるは、何事も効率重視でタイパを最優先に生きる現代っ子。
内申点対策のために競技かるた部に籍を置いているが、一度も顔を出したことがない幽霊部員だった。
そんなめぐるが、かるた部の新しい顧問となった古典オタクの非常勤講師・大江奏と出会い、3年生の引退試合に人数合わせで駆り出されることに。
試合後、人目もはばからず涙を流す先輩たちの姿に驚き、青春の価値を疑うめぐるは退部を申し出る。
しかし、奏は「今しかできない経験も必要」と語り、文化祭での実演会を企画。
渋々参加しためぐるは、思いがけない再会を果たし、彼女の心に少しずつ変化が生まれ始めるのでした。
當真あみが体現する共感できる主人公の魅力
第1話で最も印象的だったのは、當真あみさん演じる藍沢めぐるの共感性の高さです。
バイトに塾、スマホで積立投資。何事も効率重視で「部活なんてタイパ悪すぎ」と切り捨てる姿は、まさに今のリアルな高校生像。
冷たく見えそうで、でもどこか不器用で。心の奥では何かを求めている。そんな微妙な感情を、當真あみさんはセリフ以上に表情で魅せてくれました。
視聴者は「これは私かも」と感じたり、「昔こういう子いたな」と思ったり。演じすぎず、抑えすぎず。絶妙なリアリティで引き込む演技が光っています。
この無理に感情を動かさない演技が、かえってめぐるの変化を際立たせており、彼女のこれからの成長にも期待が高まります。
主人公・めぐるのタイパ至上主義と現代性
第1話で印象的だったのは、主人公・めぐるのタイパ至上主義という価値観。
バイト・塾・投資に明け暮れる高校生活は、部活や恋愛に情熱を注ぐ昭和・平成の青春像とはまったく違います。
けれど彼女の生き方は決して特別ではなく、今の高校生や若者たちにとってはむしろリアルなのかもしれません。
SNSや情報過多の時代では、何にリターンがあるかを見極める効率思考が求められるから。
めぐるのように、内申点のために部活に入る。スマホでスキマ時間に投資をするという行動は極めて合理的ですね。
高校生で投資?めぐるのリアルすぎるお金感覚
高校生のめぐるがしているのは「スマホアプリでの積立投資」。
何に投資しているかは明かされていないものの、現実的に考えられるのは「ポイント投資」や「親名義の口座を使った証券アプリ」など。
特に最近は、楽天ポイントやPayPayポイントを活用した少額投資が10代にも広がっています。
将来への投資というめぐるの言葉にはリアリティがありますよね。
加えてSNSやYouTubeを通じて資産形成やFIREといった概念に触れる機会も多く、めぐるのように「時間やお金を将来のために使いたい」と考える高校生は珍しくありません。
とはいえ、かるたをテーマにしたドラマで投資の話が出るのはさすがに驚きます。高校生の口からFIREなんてワードは出ませんからね。
- 高校生はNISAを利用できない?
-
高校生は「つみたてNISA」や「新NISA」といった非課税制度を利用できません。NISA口座の開設には、その年の1月1日時点で18歳以上であることが条件です。そのため、高校2年生のめぐるが実際にNISAで積立投資をしている可能性は低く、「ポイント投資」や「親名義の証券口座を通じた投資」などが現実的な手段と考えられます。
引退試合の涙と青春との初接触
めぐるが初めてかるたの試合に出場する場面で描かれたのは、本気で何かに打ち込む人の姿でした。
3年生たちは負けても涙を流し、心の底から悔しがる。それを見ためぐるはただ呆然と立ち尽くします。
本気になって悔しがる、泣けるほど何かをやりきる。その姿にショックを受けた時点で、めぐるはすでに青春に触れていたのかもしれません。
つまり彼女にとってこの引退試合こそが青春との初接触であり、心の変化の始まりとなる重要なシーンだったと言えるでしょう。
大江奏の過去と千早の名前
大江奏は、かつて綾瀬千早と共に競技かるたに情熱を注いだ一人。
今作では、その彼女が非常勤講師としてかるた部の顧問を務めていますが、自信や確信を持って引き受けたわけではありません。
彼女がいまだに千早という存在に支えられ、同時に劣等感も抱いていることが滲みます。
つまり奏の過去は彼女を縛るものでもあり、同時にめぐるに何かを託したいという思いへと変化しつつあるのではないでしょうか。
文化祭と思いがけない再会の伏線
文化祭での競技かるた実演会は、部員集めのためのイベントにすぎないはずでした。
しかしこのシーンには物語の転機となる再会が仕込まれています。
詳細はまだ明かされていませんが、この演出は明らかに彼女の過去、あるいは価値観に影響を与える重要な出会いになる予感を含んでいます。
この再会は、めぐるが再びかるた部と向き合う理由にもなり得る大きな伏線です。
青春を否定していた彼女が、なぜ再び戻ってくるのか。その答えがこの再会の正体に隠されているのかもしれません。
第1話の感想|めぐるの変化が始まる瞬間
結論を先に話すと、とても面白かったです。
主人公の藍沢めぐる(當真あみ)という人物に注目すると、どこか冷めた役と感じてしまう。授業中でも投資をしていたり、目の前にある青春を冷めた目で見る姿。
ネットでも「これは主人公に魅力を感じないかも」と辛辣なコメントを目撃してしまいました。
世の中にある『光と影』という構図を、幼い頃に経験してしまった主人公のめぐる。
努力をしても報われない。どれだけ努力をしてもその光には届かない、自分はあくまで脇役だ。
つまり自分は脇役の影であり、光とは無縁の存在意識が根付いてしまった。
その結果、青春に意味を見出せず、どこか冷めた価値観を持つようになったのでしょう。
- 過去に月浦凪という圧倒的に光る存在を目にしたことで、
→「自分は脇役だ」「どう頑張っても光になれない」と思い込んだ
→ その結果、青春=意味がない、という冷めた価値観に陥った
そして、その光る存在というのが、瑞沢高校競技かるた部の高校2年生・月浦凪(原菜乃華)です。
先ほど紹介した、めぐるが再会したのは思いがけない人物。というのが、月浦凪のことでした。
大江奏(上白石萌音)もまた、高校時代に綾瀬千早(広瀬すず)に対し、嫉妬とは違う。でも単なる憧れとも異なる、複雑な感情を抱いていたように見えます。
おそらくライバル視というよりは、「自分は脇役でしかない」という想い。
藍沢めぐると同じように、誰かの隣にいる自分という引け目をどこかに持っていたのではないでしょうか。
大江奏は「本当は京都で研究職をするつもりだったけれど、空きがなくて梅園に拾ってもらった」と語ります。
その言葉には、かるた部の顧問という現在の立場に対して、少し複雑な感情がにじんでいるようにも感じました。
最初はその理由が分かりませんでしたが、ドラマを見ていく中で、大江奏は藍沢めぐるに自分の過去を重ねているのでは?と感じるようになりました。
だからこそ、「この子には、自分とは違って輝いてほしい」という願いが芽生えているのではないかと推測しています。
- 奏もまた、過去に千早という眩しい存在を前に「自分は脇役」と感じた経験がある
- 顧問という立場ながら、かつての自分とめぐるを重ねている
- 研究職の夢を逃し、梅園に来たという設定がどこか過去の未練を匂わせる
- でも今度こそ「この子には輝いてほしい」と願っているように見える
過去に叶わなかった光と影の対決が、別の形で再び描かれるのでは?と思いました。もちろん、これはあくまで個人的な推測と想像の話です。
と考えたとき、表面的には藍沢めぐるであることは間違いありません。
しかし視点の深さや感情の軸をたどっていくと、むしろ大江奏の物語としても読み取れるように思います。
さらに月浦凪は新たな千早として描かれており、準主役級の存在感を放っていました。
だからこそこのドラマを楽しむうえでは、藍沢めぐるがどのように心を動かし、変化していくのかを丁寧に見守ることが大切だと感じます。
そして奏が抱えてきた千早への想い、原石であるめぐるがダイヤとどう向き合うのか。
この構図そのものが物語全体の核になっていくのではないでしょうか。もちろん月浦凪との対決がどのような形で描かれるのかも非常に楽しみです。
- 千早 = 月浦凪(光の象徴・天才)
- 奏 + めぐる = 原石(光に憧れながらも陰にいた存在)
- 今作では、光に届かなかった側の視点から物語が語られている可能性がある
第2話のあらすじと注目キャラについて
文化祭でかるたに触れた藍沢めぐる(當真あみ)だったが、退部の意思は変わらず顧問の奏(上白石萌音)に退部届を提出してしまう。
そんな中、同じクラスの白野風希(齋藤潤)が突然かるた部への入部を希望。素人ながら真剣な様子に、奏や草太(山時聡真)は大喜びで指導を始める。
野球部を訳あって退部した村田千江莉(嵐莉菜)もかるたに興味を持ち、同じく野球をやめた奥山春馬(高村佳偉人)と一緒に部活の様子をこっそり偵察し始める。
一方、めぐるは塾帰りに、3年生の引退試合で対戦した瑞沢高校かるた部のエース・折江懸心(藤原大祐)と再会。
懸心はその後、全国大会で団体・個人の両方を制し、なんと高校生日本一に。
「一緒にやろう」と再び誘われためぐるは心を揺さぶられていく。
アマチュアボクサーでもある風希はケガの治療中に反射神経を鍛えるため、父の許可を得て一時的にかるた部に参加していた。しかし実は父には言えないある想いを秘めていた…。