参政党とは何か?名前の由来・基本理念を初心者にもわかりやすく解説

近年、若年層を中心に注目を集める参政党ですが、その理念や立ち位置を正しく理解している人は多くありません。
新興政党でありながら選挙で実績を上げ、政治参加の新たな選択肢として台頭しています。
本記事では参政党とは何か。その名前の由来や基本理念を事実ベースで整理し、初めての方にもわかりやすく解説します。
- 参政党の成り立ちと理念の全体像
- 名前の由来と政治スタンスの背景
- 今後注目すべき理由と他党との違い
目次
参政党とは何か?参政党の成り立ちについて

参政党とは2020年に設立された比較的新しい政党で、「市民が政治を自分ごととして考える」という理念を掲げています。
従来の政党とは異なり、SNS発信や参加型の活動を通じて政治に関心が薄かった層にもアプローチしているのが特徴です。
政治離れが進む中で、新しい関わり方を提示している点で注目を集めています。
参政党の成り立ちと代表者・設立の背景
参政党は2020年に結党された比較的新しい政党で、既存の政治に対する不信感や限界を背景に誕生しました。
代表を務めるのは神谷宗幣(かみや・そうへい)氏で、元吹田市議・元自衛官という異色の経歴を持っています。
神谷氏は地方議会での経験を通じて、「現場の声が国政に届いていない」「国民の政治参加意識が極端に低い」と実感し、それを変える必要があると強く感じたことが参政党設立の動機となっています。
従来の政党は、候補者や議員が政策を打ち出し、それに国民が反応するという構図が一般的でした。
一方で参政党は、市民が学び、議論し、意見を共有しながら政策を育てていくスタイルを採用しています。
このような構造は、政治に関心を持ちたくても「専門用語が多くて難しい」「自分が関わっても意味がない」と感じていた層にとって入りやすい政治のかたちと言えます。
私自身も初めて参政党の街頭演説を見たとき、「これは一方的な演説じゃなく対話なんだ」と感じたのを覚えています。
市民の政治参加意識を高めるきっかけとして、参政党が果たしている役割は小さくありません。まさに「政治参加の新しい入り口」としての存在感を放っているのです。
参政党の名前の由来と意味をわかりやすく解説

参政党という名称は、国民一人ひとりが政治に関わるべきだという理念を端的に表しています。
既存政党への不信や政治的無関心が広がる中、あえて参政という言葉を使うことで、政治を自分ごととして考える意識を促しています。
実際に市民が街頭演説に参加したり、政策立案に加わる機会も用意されており、その理念は実践されています。
参政党という名前の意味と由来
党の代表である神谷宗幣氏は、かねてから「政治はプロのものではなく、国民一人ひとりが主権者として関わるべき」と繰り返し述べてきました。
この理念を端的に示すために、「参政」という言葉が選ばれたのです。
参政党では支援者が政策提案に参加できるイベントや街頭演説の登壇枠を設けるなど、市民が政治に参じるための具体的な仕組みが整えられています。
実際にタウンミーティングでは主婦や大学生が自分の考えを発言し、それを神谷氏がその場で拾って政策に反映する姿が印象的でした。
また、「政党名に理念を込める」というスタイル自体が、他党にはあまり見られない特徴でもあります。
多くの政党名は組織名やイメージ重視ですが、参政党はあくまで行動の姿勢そのものを名称としています。
このように、「参政党」という名称は単なるラベルではなく、国民に対して「一緒に政治を作ろう」と呼びかけるシンボルそのもの。
名称の意味を理解することで、参政党が目指す参加型民主主義の本質に触れることができます。
参政党の基本理念と主な政策方針

これらは一見バラバラに見えますが、「家族を守り、国を支えるために必要な土台」という共通の価値観に貫かれています。
さらにCOVID-19への対応や憲法観、外交姿勢など独自の立場を明確にしており、他党と一線を画す思想的輪郭を持つ点も注目に値します。理念と政策の一貫性が支持拡大の背景にあります。
教育・食・国防の重点政策を解説
まず教育分野では詰め込み型から脱却し、道徳や歴史教育の再評価を進めることを主張しています。
子どもたちに「自分の国に誇りを持たせる」ことを目的とし、日本の伝統や精神性を重視する教育改革を掲げています。
無農薬や自然栽培の農業支援、添加物表示の厳格化などを通じて、「安心して口にできる食」を実現しようとしています。
神谷宗幣氏の街頭演説で「病気にならない体を社会全体で育てる」という主張を聞き、印象に残った記憶があります。
現実的な安全保障環境に即した対応を重視し、憲法改正による国防の明文化を目指しています。
「家族を守るためには国として守る力が必要」という主張は、家庭や地域と国家を連動させて考える参政党らしい視点です。
このように三本柱はそれぞれ独立した政策ではなく「日本の未来を安心して次世代に渡す」という共通の理念に貫かれています。
日常生活に根ざした課題を通じて国家のあり方を見直す姿勢が、多くの支持者を引きつけている要因といえるでしょう。
COVID対応・外交・憲法への立場
参政党は、COVID-19対応や憲法・外交政策においても他党とは異なる立場を明確に打ち出しています。
特に感染症対策に関しては、「科学的根拠に基づいた自由な選択を尊重すべき」という方針を掲げており、ワクチン接種やマスク着用についても個人の判断を最優先としています。
これは「国民が情報をもとに主体的に判断することが真の民主主義に繋がる」という党の基本姿勢を反映しています。
グローバリズムに対しては慎重であり、日本の国益を最優先とする外交政策を志向。経済安全保障や防衛協力においても、自立的な判断と行動を重視する方針です。
憲法に関しては現行の9条に対して問題意識を持ち、必要に応じて改正を検討すべきという立場を取っています。
特に自衛隊の存在を明記し、法的整合性を持たせるべきという主張は安全保障を現実的に捉えるものとして一定の支持を集めています。
COVID、外交、憲法という国の方向性に関わるテーマにおいて、参政党は明確なメッセージを持ち、政治的立場が分かりやすい政党です。
この「立ち位置の明瞭さ」も支持を集める理由の一つなのかもしれません。
なぜ参政党が若者に注目されているのか?

参政党はここ数年で急速に注目度を高めています。その背景には、既存政党に対する不信感や政治的無関心層の増加があります。
参政党は「自分たちの手で政治をつくる」という姿勢を打ち出し、特に若年層や子育て世代から支持を広げてきました。
SNSやYouTubeを活用した積極的な情報発信も奏功し、選挙戦では大手メディアに頼らずに票を獲得する力をつけています。
SNS・YouTube戦略が若者を動かした
特に「政党DIYチャンネル」では、街頭演説の様子や政策説明。代表の想いなどを動画でわかりやすく伝えています。
編集も視覚的でテンポがよく、テレビ離れした若年層にとっても親しみやすい内容になっており、ネット世代に確実に届いています。
街頭演説をリアルタイムで配信し、チャット欄での質疑応答まで行うことで視聴者との距離を縮めています。
これは「情報は一方的に与えられるものではなく自分で取りに行くもの」という参政党の理念にも合致しています。
支持者が自発的に動画をシェア・翻訳・要約して広める動きもあり、政党 = 一枚岩という既存イメージを刷新しつつあります。
このように参政党のネット戦略は、若者世代の情報の受け取り方に合ったものです。
ただ発信するのではなく共感をベースに対話を行っている点が、支持拡大のカギとなっています。
参政党が若年層から多くの支持を得る理由
特に10代〜30代の間では、「誰に投票しても変わらない」という無力感が広がっていました。
参政党はそこに対して「学び」「意見し」「参加する」ことを奨励し政治との新しい関わり方を提案しています。
例えば、YouTubeや街頭演説を通じて伝えているのは専門用語を使わない生活者目線の言葉です。
「食べものは自分の体を作るもの」「教育が未来を決める」など、日常の問題をベースに政策を説明することで、政治を遠い話から身近な課題へと引き寄せています。
この語り口がニュースや国会中継では得られないリアルな共感に繋がっているのです。
参政党のイベントでは学生や若手社会人が登壇したり、質疑応答に参加できる機会も多く用意されています。
地方の政策勉強会では20代の参加者は、「こんなに意見を聞いてもらえる政党は初めて」と話していました。
こうした経験が若者にとって「自分たちが政治を変えられる」という実感に繋がっているのだと思います。
参政党は教育・食・国防といった根本的なテーマを通じて未来をつくる力を訴えており、それが「自分たちの世代で国を立て直したい」と考える層に響いています。
参政党は単に若年層に向けたSNS戦略だけでなく、実際に声が届き、関われるという体験の場を提供しています。それが持続的な支持に繋がっているのです。
参政党と他の政党との違いは?

参政党は、既存の政党とは異なるアプローチで政治に関わろうとする姿勢が際立っています。
理念先行ではなく生活感覚に根ざした政策提案を行い、なおかつ市民が主体的に関われる仕組みを持っている点が特徴。
自民党・維新・れいわ新選組などと比べても政治の入り口としての柔らかさや参加型のスタイルは独自性があります。
ここでは主要政党と参政党の立場の違いを具体的に比較しながら解説していきます。
参政党と自民党・維新・れいわの比較
参政党の政策やスタンスは、既存の主要政党といくつかの点で明確に異なります。
自民党との違い
まず自民党との違いは政治の担い手に対する考え方。
自民党はトップダウン型で政策を進めるのに対し、参政党はボトムアップ型を重視し、市民参加を政策形成の中心に置いています。
また、教育・防衛・経済に関する価値観は似ていても、アプローチがより生活者寄りである点が特徴です。
維新の会との違い
維新の会との違いは実務重視か理念重視かという点にあります。
維新は地方行政出身の現実主義政党として成果を最優先に掲げるのに対し、参政党は「国家観」や「教育・食・国防」といった理念や文化的価値の再構築を優先しています。
そのため短期的な改革というより、中長期的な社会のあり方に焦点を当てていると言えるでしょう。
れいわ新選組との違い
れいわ新選組とは、一見すると既成政党への反発という面で共通点がありますが、立ち位置は大きく異なります。
れいわが社会的弱者への分配や公共サービスの強化を重視する左派的性格であるのに対し、参政党は自助・自立・教育を重んじる保守的な立場を取っています。
たとえばコロナ対策でも、れいわは公的支援を拡充すべきと主張する一方、参政党は自己判断と自由を重視する傾向があります。
このように参政党は他党と政策内容が重なる部分もありながら、政策の出発点や優先順位、そして市民との関わり方において独自の立場を築いています。
政治を身近にすることを第一に考えている点で、現代の政治参加スタイルに合った新しい政党モデルといえるでしょう。
神谷宗幣とは?参政党の理念を体現する代表の存在
参政党の代表を務める神谷宗幣(かみや・そうへい)氏は、元吹田市議・元自衛官という異色の経歴を持つ政治家。
教育・防衛・国民の自立を重視した姿勢と自ら街頭に立ち続ける実行力で知られ、党の理念を体現する存在ともいえます。
詳しい経歴や発言内容、政治的立場については別記事にて詳しくまとめていますので、合わせてご参照ください。
【まとめ】参政党とは何か?その本質を知る第一歩に
参政党とは何かを知ることは、私たち一人ひとりが政治にどう向き合うかを考えるきっかけになります。
国民の政治離れが進む中で同党が提示する「参加型の政治」は、従来の政党にはないアプローチとして注目されています。
街頭演説への一般参加やSNSを通じた情報発信は、政治に距離を感じていた人々が「自分の意見を届けられる」と実感する場にもなっています。
教育・食・国防という政策の軸も、日々の暮らしに直結する視点として若い世代の支持を集めています。
まずは本記事で紹介した参政党の理念や政策を踏まえて、他の政党と比較したり、自分の考えと照らし合わせてみてください。
政治を知ることは未来を選ぶ第一歩です。あなた自身が参政する側として一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。
一般の党派のない無党派層の国民の皆さんが参政党の支持母体